香りのする木が好きだ。
気づいたらそういう木ばかり選んでいて、気づいたら四大香木を全部持っていた。
春は沈丁花。夏はクチナシ。冬はロウバイ。そして秋はキンモクセイ。
世間では三大香木と呼ばれることが多いが、冬のロウバイを加えて四大香木という括り方もある。その四つを、気づいたら全部地植えしていた。意図してそろえたわけではない。好きなものを選んでいたら、そうなっていた。

ひとつだけ、問題がある。
キンモクセイが、15年以上一度も咲いていない。
木は元気だ。葉も茂る。毎年剪定もしている。ただ、花が咲かない。秋になっても咲かない。においもしない。沈黙を続けている。
理由に心当たりがないわけではない。植えた当初から、大きくなりすぎないよう不織布バッグに入れて根域を制限している。土もしらすで、水はけはいいが養分は少ない。花を咲かせる余裕がないのかもしれないし、そもそも根が窮屈なのかもしれない。でも確信はない。
以前、神社でもらった球根が何年も咲かずにいて、それでも待ち続けたらアマリリスだった。 今回は待てなかった。
そういうわけで、フレグランスレッドを買った。
紅花のキンモクセイで、普通のキンモクセイより香りが強いらしい。「キンモクセイが咲かないなら別のキンモクセイを買えばいい」という、やや投げやりな発想だった。
でも買ってしまったものは仕方ない。鉢上げして育てることにした。

そのついでに、庭のキンモクセイの枝を挿し木して、一緒に鉢で育ててみることにした。
もし鉢で咲いたら、庭の環境に問題があるということになる。もし鉢でも咲かなかったら、そういう木だということになる。どちらにせよ、15年越しの謎に少し近づける気がした。
そういえばスターフルーツも何年も実をつけていない。うちの庭、無口な木が多い。

ちなみに番外編として、カラタネオガタマ(ポートワイン)、ニオイバンマツリ、ホワイトローズピカケも庭にいる。バナナの香り、紫から白に変わる花、ジャスミン系の甘い香り。気づいたら香りコレクションが充実していた。
キンモクセイだけが、コールドスリープ中。
今日も角砂糖ひとカケ🧊
今回は、待てなかった。とほほぎす

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