🌱庭のつづり

咲かぬなら 咲くまで待とう アマリリス

神社の境内に、段ボール箱が置いてあった。

「ご自由にお持ちください」

中身は球根だった。どっさり。

全部持って帰ったらトラック1台分になりそうだったので、全種類を少しずつ——のつもりだった。彼岸花だけでこの量になった。

神社でもらった彼岸花の球根。どっさり山積みになっている

「少しずつ」の解釈が人によって違う。


彼岸花はその後ちゃんと咲いた。2年目に紅白で。それはそれで感動したので別の記事に書いた。

もうひとつ、正体不明の球根も混ぜておいた。名前? 知らない。球根に名札はついていない。

とりあえず植えた。

翌春、葉が出た。細長いやつ。生きてるな、と思った。

翌年も葉。その翌年も葉。葉しか出さない植物選手権があったら上位に食い込める安定感だった。

水をやって、忘れて、また水をやる。何年かそれが続いた。

今年は様子が違った。葉とは色も形も違う、赤みがかったものがニョキッと伸びてきた。


咲いた。

真っ赤な大輪。びっくりした。調べたらアマリリスだった。

アマリリスの真っ赤な大輪の花。庭で初開花

数年間、名前も知らないまま育てていたやつが、アマリリスだった。ちゃんと咲くじゃないか。

しかも今、あちこちで蕾が伸びてきている。そりゃあれだけ植えたんだから当然かもしれないけど。ハイビスカスと違って1日で終わらないらしく、しばらくはこの赤が楽しめそうだ。

なんで今年なのかは教えてくれなかった。


アマリリスは球根植物で、大きな花を咲かせることで知られている。赤・ピンク・白・複色など品種が豊富で、育てやすさから初心者向けとも言われる。ただし「育てやすい」と「花を咲かせやすい」は別の話だ。球根を植えれば葉は出る。でも花芽が出るかどうかは、また別の話。

球根は毎年少しずつ充実する。大きくなれば咲く力がつく、と信じてひたすら待つ。待つことが得意な植物と、待つことが苦にならない人間の、長い付き合いだ。

今日も角砂糖ひとカケ🧊
咲くまで待とう、アマリリス。