神社の境内に、「ご自由にお取りください」と書かれた箱があった。
中身は彼岸花の球根だった。山盛りだった。

とりあえず1割ほど持ち帰って、庭の隙間という隙間に植えた。何種類か混ざっていたらしく、赤・白・黄色っぽいものと、バラバラだった。
彼岸花は、咲くまで本当に気づかない。葉が出て、葉が枯れて、それだけで1年目が終わった。植えたことを半分忘れていた頃に、ひょっこり花茎が伸びてきた。

最初に咲いたのは白だった。1本だけ、ぽつんと。なんとなく孤高な感じがした。
2年目、赤と白が並んで咲いた。

黄色っぽいのも咲いた。調べたら、黄色の彼岸花は「ショウキズイセン」というらしい。花言葉は「深い思いやり」。神社の人が植えていたものだから、なんかそれっぽい気がした。

球根はまだ庭のあちこちにある。来年は何が咲くか、また忘れた頃に教えてくれるはずだ。
1年目は、葉っぱだけで終わることもある
うちの1年目は、葉が出て、葉が枯れて、それで終わった。
花は、ひとつも咲かなかった。
がっかりというより、植えたこと自体を半分忘れていた。
あとで知ったのだが、球根ものは「今年咲かない=失敗」ではないらしい。彼岸花はとくにそう。同じく神社でもらったアマリリスにいたっては、咲くまで数年待たされている。(咲かぬなら 咲くまで待とう アマリリス)
まあ、忘れた頃に咲くくらいがちょうどいいのかもしれない。
夏にいなくなるのは、サボってるだけ
彼岸花は、サイクルがほかの植物とだいたい逆だった。
- 秋に花が咲く
- 花が終わってから葉が出る
- 葉は冬じゅう茂っている
- 初夏に葉が枯れる
- 夏は地下で休眠
要するに、夏に見当たらないのは、枯れたのではなく寝ているだけだった。
これを知らないと、「あれ、消えた?失敗した?」と思って掘り返すことになる。寝てる球根を叩き起こす形である。うちも危なかった。
花と葉が絶対に顔を合わせないので、「葉見ず花見ず(はみずはなみず)」という名前までついているらしい。昔の人も同じことを思っていたのだと思う。(ここに、いたのか。)
1本目は、2頭身だった
上の写真、白いのが1本だけ咲いているやつ。
あれ、実は茎がほとんど伸びていない。地面のすぐ上で咲いてしまって、2頭身くらいの寸詰まりだった。
孤高というか、正直ちょっと笑った。
それが翌年にはちゃんとした背丈になって、赤と白が並んだ。
1年目がしょぼくても、あわてなくてよかったらしい。
毒がある。だから、場所だけ
ひとつだけ、ちゃんと書いておく。
彼岸花には「リコリン」という毒がある。いちばん強いのは球根で、葉にもある。犬や猫にも危ない。
やっかいなのは、葉が出るのが秋から冬だということ。ニラやあさつきと、同じ季節に、同じような細い葉が並ぶことになる。
うちは「なんとなく気持ち悪いな」という理由だけで、野菜を植える場所には球根を入れなかった。
あとで調べたら、その”なんとなく”が当たっていた。(十年選手、発掘。/永久機関、完成。)
まあ、食べるほうと観賞用を離しておけば済む話ではある。
| もらったもの | 彼岸花の球根(近所の神社の「ご自由にお取りください」の箱から1割ほど) |
| 植え方 | 庭の隙間という隙間に植えただけ。野菜の場所にだけは入れなかった |
| 経過 | 1年目は葉が出て枯れただけ/最初に咲いた白は2頭身(茎が伸びなかった)/2年目に赤と白が並んだ/黄色はショウキズイセンという別の種類 |
| メモ | 夏に姿が消えるのは休眠。枯れたと思って掘り返さない(秋に花→冬に葉→夏に休眠の「葉見ず花見ず」)。球根に毒(リコリン)があるので、食べる植物とは場所を分ける |
今日も角砂糖ひとカケ🧊
神社のもらいもの、2年越し。