💧 水辺のしらべ

底が、金色になった。

ダイソーで買ったフィギュアケースを、逆さまにして水槽にした。

どうせエビしかいないし、これで十分だろうと思っていた。

ダイソーのフィギュアケースを逆さまにして作った水槽全景。ウィローモスの森にイエローチェリーシュリンプが群れる

最初は5匹だった。

オスとメスの比率がどうとか、あまり考えずに買ったのに、気づいたら増えていた。ウィローモスを入れたら、その中に稚エビが隠れるようになった。隠れられるから、食われない。食われないから、育つ。気づいたら底一面が黄色い。

ウィローモスの森を背景に群れるイエローチェリーシュリンプたち。底一面が黄金色に染まる

イエローチェリーシュリンプは、水草に張り付いてツマツマしているだけで、なぜか飽きない。餌を落とすと集まってくる。その様子がちょっとうれしい。

沈下性の餌をツマツマするイエローチェリーシュリンプ。モスの森の中の日常風景

ある日、抱卵しているメスを見つけた。お腹の下に小さな粒々を抱えていて、よく見ると中で何かが動いていた。

孵化したばかりのエビの赤ちゃん。ピンクの丸の中に小さな命が光る

孵化したばかりの稚エビは、親の1/10以下の大きさだ。それが、ウィローモスの隙間でちゃんと生きている。

カバクチカノコガイも入れていて、ガラス面の苔を担当してもらっている。エビは知らんぷりで、貝は黙々と働いている。役割分担、できている。

カバクチカノコガイがウィローモスの壁を掃除中。後ろではイエローチェリーシュリンプたちが見守っている

フィギュアケースの水槽は、今日も静かに金色だ。

その後のこと

あれから、いくつか変わった。

まず、貝が代替わりした。ガラス面を担当してくれていたカバクチカノコガイは、静かに天命をまっとうした。後継を買いに行ったら入荷の予定がないと言われて、値段で見送っていたフネアマガイを迎えた。翌朝にはガラスが透けていた。いまの担当も、フネアマガイである。

次に、容器を減らした。犬が来て部屋が狭くなり、球体・梅酒の瓶・海苔の瓶・ガラスの米びつと増えすぎていた容器を片付けた。ウィローモスも渋滞していたので、さいばしでつまんで間引いた。モスは減らすと水が軽く見えて、光が奥まで届く。

そして、黄色はメインに合流した。ここで殖えたイエローチェリーシュリンプは、青(ブルー・ベルベット)と一緒に球体のメイン水槽へ移した。赤がいて、黄が来て、青が来て、信号機になった。ただし三色は同じ種類の色違いなので交雑する。代を重ねると地味な色に戻っていくので、純系は個別の容器に残してある。その「個別の容器」が、このフィギュアケースだ。

この容器は、今もある。逆さまのまま、台座をふたにして、モスの森にイエローが泳いでいる。最初に五匹を入れた容器は、いまは種を守る場所になっている。

ウィローモスが茂ったフィギュアケースの水槽を泳ぐイエローチェリーシュリンプ

フィギュアケースを水槽にするときのメモ

  • 逆さまに使う。ふだんは台座の上に透明カバーをかぶせるものを、上下ひっくり返す。カバーが器になって、台座がふたになる。ふたがあると、水の蒸発とエビの飛び出しを抑えられる
  • 水量が小さいぶん、水温も水質も動きやすい。生体を入れるのは、水ができてから。急ぐと全滅する
  • ウィローモスは隠れ家。稚エビが食われずに育つかどうかは、ここで決まる。ただし増えすぎると光が下まで届かないので、ときどき間引く
  • 苔取りは貝に任せる。カバクチカノコガイかフネアマガイ。エビは知らんぷりだが、貝は黙々と働く
  • ガラスではないので、こすらない。メラミンスポンジや硬いスポンジで磨くと、細かい傷で曇る
飼っているものイエローチェリーシュリンプ(カワリヌマエビ属)/苔取り=フネアマガイ
容器ダイソーのフィギュアケース(コレクションボックス)を逆さまにしたもの。台座はふた
経過最初は五匹。ウィローモスを入れてから稚エビが育つようになり、底一面が黄色くなった。いまも同じ容器で続いている
メモ水量が少ない容器は水質が動きやすい。生体は水ができてから入れる。純系を残す容器として使えば、メイン水槽が交雑しても種は守れる

今日も角砂糖ひとカケ🧊
底が、金色になった。