「八重だよ?」と言われた。ちゃんと確認した。それでも一重だった。
えー、一重ゆーてはりましたやん。
木市で買ったクチナシの話だ。サンゴモミジと一緒に選んで、おばちゃんに念押しで聞いた。八重ですか、と。「八重だよ?そんなに八重が好きなの?八重だよ?」まで言われた。それでも一重だった。
スペース問題もあったので、抜いた。
八重系に切り替えた。姫クチナシと大八重クチナシ。花は見応えがある。香りも遜色ない。好きだ。
ただ、毎年それっぽいものが出来る。実の形をしている。でも収穫まで至らない。なんでだろうと思って調べたら、わかった。
クチナシの実がなるのは、一重だけらしい。
困った。栗きんとんにはクチナシの実が要る。毎年正月に作る。それなのに。
また一重を買うのも、なんか癪だ。どうしようと思っていたら、ふと気づいた。実家にある。
3年前、挿し木でもらった。地味に育っていた。
その一重クチナシが、今年は1番に咲いた。姫も大八重も、まだ蕾のうちに。
朝、蕾を見つけた。

夕方帰ったら、咲いていた。玄関まで香りが来ていた。

ちょうど、カラタネオガタマ・ポートワインの甘い香りが終わったところだった。リレーをするように、次の香りが来た。クチナシだ。
好きだ、この香り。
その後、クチナシは挿し木が強すぎた
一重を抜いてしまった話を書いたが、そもそもクチナシは、挿し木で簡単に増える木だった。
剪定した枝を、そのまま雑に挿しただけ。丁寧に発根剤をつけたりもしていない。それでヒメクチナシも大八重クチナシも全部ついた。ポットに挿したものだけでなく、庭の土に直接ぶすっと挿しておいた分まで根づいていた。(→ 残ったのは、香る木だけ。)
同じ時期に挿したビワ、ギョリュウバイ、ニオイバンマツリは全滅している。沈丁花とクチナシだけが、異常に強い。
つまり「抜いてしまった」と落ち込む必要はあまりなくて、枝を一本もらえば、そこからやり直せる。実家の一重が3年で咲いたのが、その証拠だった。
実がほしいなら、一重を選ぶ
この記事でいちばん伝えたいのはここだ。
- クチナシの実がなるのは、一重だけ。八重は実がならない
- 八重は花の見応えがあって、香りも遜色ない。観賞用なら八重でいい
- 栗きんとんの色づけに使いたいなら、迷わず一重。毎年正月に作るなら、一重を一株
- 八重に「それっぽい実の形」がつくことはある。でも収穫まで至らない
買うときに聞いても、札と中身が違うことがある。うちは「八重だよ?そんなに八重が好きなの?」まで念を押されて、一重だった。逆のことも起きうる。咲くまで分からないと思っておくのが、たぶん正しい。
ちなみに、香りのある木を植えているうちに、いつのまにか日本四大香木がそろっていた。クチナシは、そのうちの一つである。
| 植えたもの | クチナシ(木市の一重=抜いた/姫クチナシ・大八重クチナシ/実家からもらった挿し木の一重) |
| 分かったこと | 実がなるのは一重だけ。八重は花と香りは良いが実はならない |
| 増やし方 | 挿し木がとにかく強い。剪定枝を発根剤なしで挿すだけ。庭の土に直挿しでも根づいた |
| メモ | 札と中身が違うことがある(「八重だよ?」と念を押されて一重だった)。栗きんとん用なら一重を一株。香りは八重でも遜色ない |
今日も角砂糖ひとカケ🧊
八重も一重も、捨てるとこなし。捨てといてごめん。