庭のトキワマンサクが、咲いていた。
十一月である。

この木は、春に咲く。図鑑を見ても、三月から四月ごろと書いてある。秋に咲くとは、どこにも書いていない。
八月にはボケが季節外れに咲いて、記事にした。(→バイカラーが、好きらしい。)今度は、こっちの番らしい。
偉人みたいな名前
私は、この木の名前が好きだ。
トキワマンサク。漢字で書くと、常盤万作。
偉人みたいである。歴史の教科書の、太字のあたりにいそうな名前だ。
せっかくなので、名前の中身を調べてみた。
常盤は、もとは「とこいわ」。いつまでも変わらない岩のことで、そこから、一年中葉の色が変わらない木を常盤木と呼ぶようになった。つまり、常緑樹のこと。
万作は、マンサクという木から来ている。早春、ほかの花より先に「まず咲く」から、という説が有力らしい。花がたくさん咲くと豊年満作、という説もある。
常盤万作は、そのマンサクの仲間で、葉っぱがずっと緑の木、ということになる。
うちの常盤万作は、春に咲いて、十一月にまた咲いた。
まず咲く、どころか、また咲く。
ほぼ白から、始まった
この木は、ネットで買った。咲き分けの品種を、狙って買ったのは覚えている。白い花に、赤が混ざって咲く木である。
ところが最初は、ほぼ白だった。
販売元いわく、赤い枝が増えると赤が勝ってしまうので、白がメインの枝を選んで出しているらしい。そのときの話は、前の記事に書いた。
それから毎年、赤の混じりが増えてきた。
販売元の言ったとおりである。でも、それも悪くない。
年ごとに、少しずつ顔が変わっていく。その移り変わりを、年と一緒に楽しめるのも、いいものだ。
歳をとることを、「歳を重ねる」と言う人がいる。私は、そういう言い方をする人が好きだ。
この木も、歳をとったのではなく、重ねてきたのだと思う。毎年、赤を少しずつ。
十一月の花は、ピンクと白が、半々くらい。
いつまでも変わらないのは、葉っぱのほうだけだった。
今日のひとかけ🧊
歳は、とるより重ねる。