🌱庭のつづり

よそは、香る。

テリ男は、暑さに弱い。

ボストンテリアは鼻の短い犬で、暑いとすぐにハァハァ言い出す。うちでは、それが散歩終了の合図になっている。

ところが最近、涼しくなってきたせいか、全然息が上がらない。

合図が、来ない。

夜の散歩の途中、口を閉じたままこちらを見上げるボストンテリアのテリ男

散歩が、終わらない。ま、こっちも健康的になるから、いいんだけど。

晩ごはんの匂いに、混じって

歩いていると、あちこちのお宅から晩ごはんの匂いがしてくる。

その匂いに混じって、ほのかに、あの香りがした。

キンモクセイ。

ついに、秋が来たらしい。

夜の歩道で、こちらを振り返るテリ男

うちのは、今年も

香っているのは、よそのお宅のキンモクセイである。

うちの庭のキンモクセイは、今年もだんまりだった。これで十五年以上。(→咲かない庭。)

実は、ちょっと期待していた。

このあいだ、すぐ近くに立っているスターフルーツが、十年目にして初めて咲いたのだ。(→十年目に、口を割った。)

スターフルーツが奇跡を起こしたのだから、近くのキンモクセイもワンチャンあるのでは、と。

なかった。

ついでに言うと、親木の足元に植えたフレグランスレッドの挿し木も、鉢に残しておいたほうも、どうもだめっぽい。親がだめなら子は、という実験も、雲行きが怪しい。(→残ったのは、香る木だけ。)

夜の芝生の上で、横を向いて立つテリ男

よその木は、今年もちゃんと「今年もどうも」と言ってくる。晩ごはんの匂いに混じって。

うちの木は、黙っている。

この話、曲にもなりました。🎵 チンモクセイ(Spotifyで聴く)

今日のひとかけ🧊
ワンチャン、なかった。