あの日、筋肉に救われた
意外と、自分の不幸には耐えられる。
でも、大切な人の不幸には耐性がない。
灰色の毎日を過ごしていたある日、仕事を終えて病院に寄り、そのまま寝泊まりしてまた翌朝出勤する日々の中で、私は偶然この本に出会った。
電子書籍の無料版を開いた瞬間、目に飛び込んできたのはこの一文。
「死にてえって思ったら筋肉を殺そう」
そのとき、不覚にもフフッと笑ってしまった。
救いは、真面目な言葉ではなく、ふざけた一文の顔をしてやってきた。
『超筋トレが最強のソリューションである』を再読して気づいたこと
最初に読んだときは「笑えた」「救われた」「元気が出た」という感情的な反応だけだった。
でも再読してみると、この本の構成そのものが論理的で精密だと気づいた。
- 冒頭で煽り、読者の注意を引く
- 中盤で専門家の意見を交えて信頼性を高める
- 最後はユーモアや哲学でスッと着地する
ふざけているのに妙にロジカル。
だから読み終えると「自分もやってみようかな」と思わせてくる。
筋トレは裏切らないズッ友
この本には心をくすぐるTestosterone語録があふれている。
- 「タンクトップは筋肉を見てニヤニヤするために着る」
- 「クリスマスを恋人と過ごさなかった者こそが勝者」
- 「ヤケ酒よりヤケ筋トレ」
冗談なのか本気なのか分からない。
でも、なぜか本気で響く。
筋トレは、自分を取り戻す手段だった。
筋肉は、努力の証明書だった。
そして筋肉は、裏切らないズッ友だった。
おまけに「いざとなれば上司でも取引先でも力ずくで葬れる」という謎の全能感までくれる。
筋トレ習慣は仕組み化がカギ
本を読んで「筋トレ保険」に加入したわけじゃない。
というか我が家の家訓は「保険会社と銀行の窓口には近づかない」。
でも、筋トレ保険ならつい加入したくなる。
実際に続けているのはもっと小さな仕組みだ。
朝起きてトイレに行く前に、必ずバーピー10回。
「入れま10」というマイルール(緊急時は除く)。
調子が良いとトイレのたびにやる。
夏は汗だくで戻り、家族に「トイレで何があった!?」と怪しまれる。
でも習慣化とは、そういうものだ。
意志ではなく仕組みで回す。
歯磨きを一生続けるように、筋トレも一生続けられる。
Testosterone語録ベスト3(私の刺さった言葉)
- 「いざとなれば上司でも取引先でも力ずくで葬れる」という謎の全能感
→ 実際にそんなことはしない(笑)。でも筋トレをしていると「何が来ても耐えられる」と思えてくる。この安心感=全能感。 - 筋肉は裏切らない。むしろ“健気に待ってくれている”
→ 数週間サボっても、再開すればすぐ戻ってきてくれる。これは「マッスルメモリー」と呼ばれる現象。人や金よりも、確実に帰ってくるのが筋肉。 - 「筋肉を観察してニヤニヤするためにタンクトップを着る。女子高生だと思って温かい目で見守ってくれ」
→ 「ミニスカはおっさんに見せたいんじゃない、自分が着たいから着てる」にたとえたフレーズ。筋肉を愛でるのは他人のためじゃなく、自分のため。
ふざけているのに、どこか真理を突いている。
だからこそ、読んだあと「よし、やるか」と思えてくる。
『超筋トレが最強のソリューションである』は誰におすすめ?
- 元気が出ないときに、笑いながら立ち直りたい人
- 筋トレを習慣化できず悩んでいる人
- ポジティブが押しつけに感じる人
(Testosterone語録は“経口補水液”のように、欲しいときに沁みる)
これは医療や治療の話ではなく、一冊の本との出会いから得た読書体験の感想です。
今日のひとかケ🧊
また筋トレが、この世の問題の一つを解決してしまった。
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