姫クチナシが咲いていた。

ジューンベリーの収穫が終わったので(→John and June.)、剪定することにした。シュートが出る木だから、わりと思い切って切れる。

切った枝を並べたら、なかなかの量だった。

スッキリした株元をながめていたら、見慣れない葉っぱが見えた。

ポラリスが、生きていた
ポラリスだった。

ハーフハイブッシュ系のブルーベリーで、本来は寒冷地向き。九州の地植えで生き残るとは思っていなかった。クチナシとジューンベリーの陰に隠れて、存在を忘れていた。実までついていた。
ハーフハイブッシュというのは、寒さにめっぽう強い野生種を掛け合わせた系統で、雪に埋もれるような土地のために作られたブルーベリーだ。問題は、そういう品種ほど「しっかり寒くならないと目が覚めない」こと。冬にある程度の低温に当たらないと、春の芽吹きや花つきが揃わなくなる。暖かい土地では実力を出しきれない、と言われるのはそのためらしい。
うちの30品種のなかでも、ハーフハイブッシュ系はこのポラリス1本きり。いちばん不利な立場のやつが、いちばん陰の濃いところで、しれっと実をつけていた。
ハイビスカスも、出ていた
ハイビスカスも生きていた。枯れたと思って放置していた株の枯れ枝を切ったら(→折れても根は腐らない)、新芽が出ていた。



切り口にトップジンMペーストを塗って、そっとしておく。太い枝を切ると、切り口から雑菌が入ったり、そこから乾いて枯れ込んだりする。塗っておくと、その入口をふさげる。ちなみに塗ると手にもよくつく。

タイタンビカスも、出ていた
タイタンビカスも、出ていた。植えた年に花を見られないまま冬枯れて、もう終わりだと思っていた。

切らないと、見えなかった。

切ったから、出てきたのかもしれない
と、このときは「見えなかっただけ」だと思っていた。
でもこのあと夏になって、同じことがプルメリアでも起きた(→引導、渡しそこねた。)。そのときに調べて、もうひとつの可能性を知った。
植物は、枝の先が伸びているあいだ、そこから出る物質で下のほうの芽を抑えている。だから先を落とすと、その抑えが外れて、眠っていた芽が動きだす。切ったから見えたのではなく、切ったから出てきた——という順番も、じゅうぶんありうるらしい。
だとしたら、この日やったのは剪定ではなくて、うっかり全員をたたき起こして回っただけということになる。ズボラで放置していた株を、草刈りのついでに片づけようとしたら、そのまま手当てになっていた。
うちの庭では「もう駄目だ」が、よく外れる
数えてみたら、けっこうな数だった。
- 折れて捨てるつもりだったハイビスカスが、根を出した
- 雪で葉が全部落ちたスターフルーツが、切りきれずに残していたら新芽を出した
- 冬に消えたはずのデニムブルーとパープルレインボーが、株元から出てきた
- 2020年から咲いていないプルメリアが、片づけたあとの切り口から葉を広げた
- そしてこの日の、ポラリスとタイタンビカス
打率でいうと、こちらの見立てのほうがだいぶ悪い。判定が早すぎるのだと思う。
抜くのは、いつでもできる。急いで結論を出す理由が、そんなに無い。だいたい、こっちが忘れているあいだに勝手に決着がついているのだから、こちらは草でも刈っていればいいのだ。
今日も角砂糖ひとカケ🧊
根っこは、諦めない。