ワンコのベッドが、ズタズタになった。
長らく愛用していた、星柄のベッド。かじって、掘って、こねくり回した末に、とうとう中身が出た。

まあ、ちょうどいい。暑くなってきた時期だし、これを機に夏仕様へ。ひんやり素材の、涼しげなベッドに新調した。
初日は気に入ったように見えた。すっぽり収まって、気持ちよさそうに寝ていた。よかったよかった、これで夏を越せるね。

翌朝。ん?綿?
床に、白いかたまりがひとつ落ちていた。まあ、そういうこともある。深く考えず、仕事に出た。
帰ってきたら、銀世界だった。

真夏に、雪が積もっていた。買ったばかりのひんやりベッドの中身が、部屋いちめんに解き放たれている。ゲレンデが溶けるほど、恋してくれたらしい。
犯人は現場で、舌なめずりをしていた。反省の色は、雪より白い。
エネルギーを外に放出しないと家具がやられると、前に書いた。今回やられたのは、よりによって本人のベッド、しかも2連続である。ぬいぐるみが秒で破壊されるあるあるは聞いていたけれど、ベッドも例外ではないらしい。快適に寝る場所より、いまここにある綿。生き方がぶれない。
真夏の雪かきを終えて、ひんやりベッドは一晩で引退が決まった。
なぜ、わざわざ中身を出すのか
雪かきをしながら、ふと気になって、あとで調べてみた。
犬がベッドを掘ったり噛んだりするのは、まず本能の側の話らしい。野生だったころ、寝る前に地面を掘って寝床をととのえていた名残なのだそうだ。掘れば涼しい面が出てくるし、草を寄せれば柔らかくなる。本人としては、寝床の改善工事をしているつもりらしい。
そこに退屈がのると、工事が破壊に変わる。エネルギーが余っていると、目の前のいちばん柔らかいものが標的になる。
うちの場合、心当たりしかない。
綿は、けっこう危ないらしい
もうひとつ、笑えない話も出てきた。
出した綿を飲み込んでしまうと、消化されずに腸に詰まることがあるのだそうだ。少しなら出てくるようだけれど、量が多いと本当に詰まって、開けて取り出すことになる。「散らかった」で済んでいるうちは、実はまだ運がいい。
うちのコは現場で舌なめずりをしていたので、正直、あとから少し怖くなった。念のためしばらく様子を見ていたけれど、何ごともなく、いつも通りの顔でごはんを食べていた。あの舌なめずりは、たぶん達成感のほうだったのだと思う。
飲んだかもしれない、というときは、素人判断で様子を見すぎないほうがいいらしい。お腹まわりの話は素人の見立てが効かないので、獣医さんに聞くのがいちばん早い。
で、次は丈夫さで選んだのか
「次は、丈夫さで選ぶ」——と、このとき書いた。
その1か月半後。ペットショップに行きました。ひんやりベッドを買いに。
まったく学習していない。しかも、そのペットショップがホームセンターの中に入っているものだから、園芸コーナーの前を通ることになって、結局ハイビスカスを2株買って帰ってきています(→二百九十八円の、シティーボーイ。)。
ベッドを買いに行って、木が増える。うちはだいたい、こういう感じである。
たぶんそれも、いつか雪になる。
この話、曲にもなりました。🎵 Silver Summer(Spotifyで聴く)
🐾 抜け毛のほうの「白い雪」の話は、換毛期、終わらない。に書きました。
今日も角砂糖ひとカケ🧊
真夏の雪かきは、汗だくでした。