🌱庭のつづり

アボカドは、買えてしまう。

アボカドを食べると、種が残る。

あの、まんなかにでんと座っている大きいやつ。捨てるのがなんとなくもったいなくて、爪楊枝を三本刺して、グラスの水に浸けた。

グラスに挿したアボカドの種。爪楊枝で支えて水に浸け、下から太い根が伸びている

根が出た。

種のおしりが割れて、そこから白い根が下りていく。上からは芽。水を替えるだけで、勝手に進んでいく。
この段階が、いちばん楽しい。

そして、調子に乗って庭に植えた。

冬に、いなくなった

越冬できずに枯れた。

書いていて気がついたのだが、これ、マンゴーとまったく同じ負け方をしている。

  • 食べたあとの種を水に浸ける
  • 根が出る。うれしい
  • 土に植える。まだうれしい
  • 調子に乗って地植えする
  • 冬に枯れる

マンゴーは2回やって2回とも冬に負けた。うっすら積もった雪で終わった。
アボカドも熱帯の木なので、そりゃそうである。

ついでに言うと、蟠桃は液肥をやりすぎて枯らしている。うちの負けパターンは、はっきりしている。発芽した瞬間に浮かれる。

でも、こっちのループは止まらない

マンゴーのほうは、実は去年でループが止まった。

種の中身が育っていなくて、水に浮いたのだ。マンゴーは友人が年に一度送ってくれるものなので、その一個が外れると、その年は打ち止めになる。(そのときの話はこちら)

アボカドは、そうならない。

スーパーに売っているからだ。

よく買って食べるので、気が向いたらまたやってしまう。種は勝手に手に入るし、水に浸けるだけなら手間もかからない。
止める理由が、どこにもない。

というわけで、2代目がいる。

窓辺の鉢で育つ2代目のアボカド。細い茎がまっすぐ伸びて、てっぺんだけに大きな葉が集まっている

右にいるのはマンゴーの3代目。負けた者どうしが、同じ窓辺に並んでいる。

ひょろい

見てのとおり、茎が一本すーっと伸びて、てっぺんにだけ葉が集まっている。ひょろい。

調べたら、アボカドはこうなるのが普通らしい。放っておくと上にだけ伸びるので、ある程度の高さで一度切ると、脇から枝が出て横に広がるとのこと。切るのが正解、というやつだ。

プルメリアのときも、切ったのが結果的に手当てになっていた。切ると増えるとか、切ると戻るとか、この庭はだいたいそういう話ばかりしている。

そのうち切ろうと思っている。
ただ、切ったところで冬は来る。

ところで、実はなるのか

ならない、と思っておいたほうがいい。

種から育てたアボカドは、花が咲くまで十年ほどかかるらしい。しかも一本では実りにくい。

アボカドの花にはA型とB型がある。オスメスの話ではなくて、同じ花が一日目と二日目で役割を入れ替える。A型は一日目の午前にメシベ、二日目の午後にオシベ。B型はその逆である。だから両方の型がそろっているほうが、実がつきやすい。

先月、その型を決めている遺伝子が一つ見つかったというニュースを見た。カリフォルニア大学の研究チームが、七月末にアメリカの科学アカデミー紀要(PNAS)に発表したものである。これまでは花が咲くまで十年待たないと型が分からなかったが、苗の段階でDNAを調べればわかるようになるらしい。

十年待たなくてよくなった、という話である。

うちのは、十年もたない。

そういえば以前、あさつきのことを永久機関だと書いた。刈っても生えて、掘り上げて干せば翌年また植えられて、しかも1球が7〜8球に増える。

アボカドの永久機関は、あれとは回り方が違う。
庭の中で回るのではなく、スーパー経由で回っている。食べるたびに、次の種が来る。

止まらないわけだ。

育てたものアボカド(食べたあとの種・実生)
やり方種に爪楊枝を三本刺してグラスの水に浸けるだけ。水を替えていると根が出て、上から芽が出る
結果1代目は地植えして、冬に枯れた(熱帯の木なので越冬できない)。2代目はいま室内の窓辺
メモ発芽は簡単。壁は冬、その次が十年(実生は花まで十年ほど。A型とB型がそろわないと実りにくい)。マンゴーとまったく同じ負け方。放っておくと茎だけひょろ長くなるので、途中で切ると脇枝が出るらしい

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今日も角砂糖ひとカケ🧊
種子は、永久機関。